sinchan研究室

趣味の部屋「sinchan研究室」の生物観察を中心としたプログです。

ミナミハタタテダイ。

ミナミハタタテダイはサンゴの群落でよく観察されるハタタテダイ類で、他のハタタテダイ類と異なり、黒と白との体色バリエーションやサンゴからあまり離れないなどの面が生態上、異なります。

他のハタタテダイ類はサンゴ礁やリーフの礁湖の他、港内でもよく観察され、サンゴ礁やリーフ礁湖よりも港内や堤防などで観察される場合が多く、堤防などで釣りをすると釣れたり、餌盗りとなったりします。

ハタタテダイ類は餌喰いも太い様な印象がありますし、餌も生餌から人工餌にも餌付き、ハタタテダイ類は分類上はチョウチョウウオ類ではありますが、チョウチョウウオ類よりもずっと飼育は容易で、他のチョウチョウウオ類に必要とされる飼育条件といえる面はほとんどないと解釈しても良いと思われます。

その中で、ミナミハタタテダイだけは造礁サンゴのポリプを主食としている特殊な生態面の為、サンゴ群落からあまり移動せず、大型の個体となるとサンゴの奥にじっとしている場面もよく観察されます。



2020年、ミナミハタタテダイ。(1)

私も奄美大島、トカラ列島、種子島、屋久島、三島村、鹿児島県本土と素潜りやスキューバダイビングでハタタテダイ類は腐るほど観察したり飼育などでデータを得て来ました。

ハタタテダイ類はハタタテダイ、ムレハタタテダイ、オニハタタテダイ、シマハタタテダイ、ツノハタタテダイなど本土でも観察され、餌は大概何でも食べてくてますし、人工餌にも慣れますし、オニハタタテダイ、シマハタタテダイは離島では釣りで釣れたりと観察の場を賑わしてくれますが、このミナミハタタテダイだけはサンゴ群落の中でじっとしており飼育でも餌付けに時間が必要です。



2020年、ミナミハタタテダイ。(2)


飼育のポイントは造礁サンゴのポリプを好む食性を変えていく事になるでしょうが、ミナミハタタテダイはむしろコーラルフィルダーのチョウチョウウオ類のトノサマダイやミスジチョウチョウウオ、ハナグロチョウチョウウオと同様に解釈する事も必要で、餌付けには「一苦労」を要します。

例を挙げますと、ハタタテダイ類は複数飼育では難なく餌付きますし、ミナミハタタテダイも複数飼育か、タツノオトシゴやテングカワハギなどの様にサンゴのポリプやそれに付く微生物を主食とする魚類と混泳させて餌付けていく事が良いかも知れません。




2020年、ミナミハタタテダイ。(3)

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